交換日記⑩ 犬
ピュレグミの白桃ならいくらでも食べられる気がします。好き²です。
こうやっておすすめした本を買い合ったりするのいいですね。うれしいです。
前まではグロテスクなものがだめで、理科の授業で見た胃の中や柔毛の映像すら怖かったです。目を背けていたのは私ぐらいでした。最近は抵抗がなくなってきました。韓国映画は暴力的な描写がわかりやすいのでみやすい、というのもあるかもしれません。韓国ノワールと呼ばれるジャンルがあるのですが、邦画と種類の違う生々しさがあって面白いな、と思っています。色々観てみます。
『NHKにようこそ！』の新作、しかもサイン入り、とても羨ましいです。私もお祭りに参加したかったです。
乙一の『暗いところで待ち合わせ』を読みました。目の不自由な女性と、その女性の家に無断で忍び込んでいる男の奇妙な関係の二人の話です。他人という要素はいつでも掴むことはできないけれど、互いの存在を許し合うことはできる。例えば、テーブルに二人分のシチューを並べることで。
『惡の華』と『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』を読みました。どちらも漫画です。『ぼくは麻理のなか』を少しだけ読んだことがあって、押見修造が気になっていました。佐伯さんがとても好きです。『詭弁学派〜』はハイキューの作者の漫画なのですが、コマ割りやぐっとひきつけられる表情の感じが同じでよかったです。
犬カフェに行きました。ちゅーるをスプーンであげることができるのですが、えさを持っているだけで犬に囲まれて、あたふたしていたらあっという間にえさがなくなりました。キャバリアという犬種の子がひざの上に乗ってきてくれて、かわいい、しか言えなくなりました。チワワもポメラニアンもトイプードルもかわいかったです。たのしい空間でした。
アコギでアルペジオの練習をしています。難しくて心が折れそうです。マリーゴールドとOver The Partyで練習しています。コードでじゃかじゃか弾くのも好きですが、アルペジオでしっとり弾き語りができたらかっこいいと思うので、がんばりたいです。
部屋の時計を買い替えました。時間を確認する度にちょっといい気分になれます。
交換日記⑨ エントロピー
好き²さんへ
前回からだいぶ遅くなってすみません。最近はかなり躁状態の有島みこです。
紹介した本を買ってくださって、とても嬉しいです。私も電子版ですが、好き²さんの教えてくださった『トロムソコラージュ』を買いました。これからゆっくり読んでみようと思います。
私は映画も含め小説やエッセイなど、なんとなく韓国の作品には入り込めないところがあるのですが、『The Witch』は気になっています。確かかなりスプラッタ映画だったと思うのですが、好き²さんはグロテスクなものはお得意なのでしょうか。韓国映画、幾つかご覧になって、これは、と思うものがあったら教えてください。
先日、文学フリマが開催されたので、そこで手に入れたものを含めて文芸同人誌ばかり読んでいます。大好きな『NHKへようこそ！』の新作（サイン入り）が手に入ったのでとても嬉しいです。
これは文学フリマで手に入れたものではないのですが、いぬのせなか座の『いぬのせなか座』という文芸同人誌がとても面白く、最近は彼らの仕事に注目しています。偏執的なまでのテクスト解釈が癖になります。SFマガジンの『異常論文特集』にも作品を寄稿していたと思うので、気になったらぜひ調べてみてください。
ドンキホーテには駄菓子コーナーがあることを知りませんでした。専ら化粧品かカラーコンタクトレンズの売り場にばかり行っています。駄菓子はあまり食べないのですが、以前きなこ棒を箱で貰っておいしく食べきった覚えがあるので、きなこ棒が好きなんだと思います。好き²さんはよくお菓子を買われますか？お好きなものがあれば教えてください。
私は最近、サニーデイ・サービスをよく聴いています。「エントロピー・ラブ」という曲がお気に入りです。
じめじめした天候が続きますが、何事にもいい意味でドライでありたいです。
お返事お待ちしています。
交換日記⑧ ナイトメア
有島みこさんへ
おすすめしてもらった『桜前線開架宣言』と、『うたかたの日々』『沈黙博物館』を買いました。欲しかったスカートとチョーカーも買って、いい感じです。好き²です。
『ノマドランド』、話題になっていたので観たいなと思っています。確かに遺された側の物語はあまりみないかもしれません。
『パラサイト』を観てから韓国映画が気になっています。韓国語の響きってかわいいなと思います。なんとなくみた『The Witch』にチェ・ウシク（パラサイトの長男）が出ていたのですが、パラサイトとのギャップに惚れてしまいました。チェ・ウシクが出ている映画をみていきたいです。
『JUNK HEAD』を観ました。スチームパンクな世界観のストップモーションアニメです。ディストピアっぽさもあるのですが、ギャグやアクションがメインで、とても面白かったです。地下にいる化け物のキュートな気持ち悪さもよかったです。池袋の映画館では展示もやっていて、人形や絵コンテを見ることができました。続きがあるみたいです。新種のウイルスによって人間が絶滅寸前という設定なのですが、人間がいる地上のことに触れるパートが少なかったので、次作で明らかになっていくのかなと思います。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のDVDが家にあって、小さい頃みていたのですが、そういえばこれもストップモーションアニメでした。質感やダークな世界が好きで繰り返しみていました。サリーが何気なくものを掴む動作が上品で、憧れていました。ブギーの中身や怪しげな地下室は、不気味なのに引き込まれる感じがあったのを思い出しました。
友達とドンキの駄菓子コーナーではしゃいで楽しかったです。懐かしいお菓子が並んでいて、ついテンションが上がってしまいました。私はおしどりミルクケーキとビッグカツとラムネ全般が好きです。あべっ子ラムネを箱買いしていたことがあります。有島さんの好きな駄菓子はなんですか？
ジュディマリのベストアルバムを生活のBGMにしています。「散歩道」「くじら12号」が好きです。
そろそろ日焼け止めを買わなければ。
交換日記⑦ からだとこころ
好き²さんへ
こんにちは。最近はちゃめちゃな日常を送っている有島みこです。
『トロムソコラージュ』読んだことがないので気になりました。
私は詩人だとR・D・レインが好きで、ウィリアム・ギブスンの「THE BELOVED」という詩が最も好きです。岡崎京子の『リバーズ・エッジ』でも引用されているとても有名な詩です。全文覚えていて、ふとしたときに暗誦しています。
短歌は、とりたてて好きな歌人がいるわけではないのですが、初期の黒瀬珂瀾の歌は好きです。
いまさらにエヴァ本を買ふ冬晴れのひとひの梅の幹の黒さ、か - 『tometo,that's going bad 先師の記憶に添えて』
『桜前線開架宣言』や、最近出版された『はつなつみずうみ分光器』などの解説付きでたくさんの歌人を紹介する本だとお気に入りが見つかりやすいのでおすすめです。
最近は佐々木敦を読みまくろうと思っていて、『ニッポンの文学』『私は小説である』を買いました。取り敢えず『ニッポンの文学』を読み終え、その持論を排して分かり易さにこだわっている文学論に感嘆しました。特に芥川賞と直木賞の受賞作から現代文学史を紐解こうとする章が面白かったです。『私は小説である』の方は、サミュエル・ベケットから始まり、小説が含む私小説性について検討した論考のようなので、気合を入れて読みたいと思います。
『罪と罰』、私も高校時代に読みました。AO入試で大学が決まった10月頃、授業を受ける意味が分からず、始業時間になっても駅で読んでいた覚えがあります。そのせいか『罪と罰』そのものが、私の中では、秋の潮風の感じや時折する轟音と分かちがたく結びついています。
『空気人形』、ちらりと観た覚えはあるのですが、あらすじをお聞きして、そういう話だったのか、と思いました。
私じゃなきゃだめなことを私がするのは当たり前だから、あなたの代わりはいくらでもいると言われてしまっても、その場所こそ居場所になる可能性がある
すごくいい感想だと思います。
『ノマドランド』という映画を観ました。アカデミーを獲った作品です。ノマドという車上暮らしを続けるアメリカの高齢者貧困層にスポットを当てたドキュメンタリー風の映画なのですが、これがとてもよくて、かなり泣いてしまいました。
死について扱う映画は星の数ほどあります。その多くは、逝く側にフューチャーしていると感じるのですが、『ノマドランド』は遺されたり死にそびれたりした側の物語で、そこが胸をついたのだと思います。
たとえ心の方がどうしようもなく成熟しなかったり老成しきったりしても、身体が終わらなければ死んだことにはなりません。逆に、肉体の苦しみがその人のポリシーを超越してしまうこともゆうにあります。その途方もなさに呆然としてしまいました。
段々と夏の気配が忍び寄ってきておそろしいような気持ちです。
それではまた、お返事お待ちしています。
交換日記⑥ からっぽ
有島みこさんへ
お、いいですね！ おめでとうございます！ 乙女座の好き²です。
詩や歌に興味はあるのですが、あまり読めていません。谷川俊太郎の『トロムソコラージュ』は好きでした。いくつか詩がのっていますがどれもよかったです。物語っぽい詩で、こちら側に問いかけてくるような一節にはっとさせられます。舞台をみているような気分になりました。
詩集も歌集ももっと読みたいです。もしよければ、有島さんの好きな詩人、歌人など教えてもらえたらうれしいです。
積んでいる本があっても買いたくなりますよね。本棚に読んでいない本がたくさんありますが、そろそろまた買いに行きたいなと思っています。大学の勉強、とても面白そうです。ペンポーチを替えてちょっといい感じになれました。よく使うものを買い替えるとよいですよね。
中村文則の『何もかも憂鬱な夜に』と舞城王太郎の『世界は密室でできている。』を読みました。中村文則を初めて読みました。舞城王太郎が本当に好きで、いつもご褒美として読んでいるのですが、今回は特に何もしていないのに読みました。青春でした。
ドストエフスキーの『罪と罰』を読み始めました。長編は手を出しづらかったのですが、チャレンジです。焦りすぎて突飛な行動をとってしまったり、突然雄弁になったりする主人公に感情を乱されながら読んでいます。
先日初めて話した新入生の子がいるのですが、その子と好みが似ていることがわかったので仲良くなりたいです。夢野久作が好きだそうです。その子も最近『罪と罰』を読み始めたらしく、いい巡り合わせだなと思いました。
『空気人形』という映画を観ました。空気人形というのはラブドールで、そのラブドールの女の子が心をもち、持ち主が留守にしている間街に出て色んな出会いをする、というお話です。私は代用品だ、というセリフが繰り返されるのが切なかったです。空気人形も人間もみんなからっぽで、そこを埋めたいからこそ生きている。でも欠けていることは苦しい。埋まらない心に息を吹きかけてほしい、代用品ではなくあなたじゃなきゃだめだと言ってほしい。
私じゃなきゃだめなことを私がするのは当たり前だから、あなたの代わりはいくらでもいると言われてしまっても、その場所こそ居場所になる可能性があるのかもしれないと思いました。
有島さんも体調にお気をつけて！
ではまた
交換日記⑤ 爆音
好き²さんへ
今日はとってもいいことがありました！大学でゼミの選抜に通っていました。きっと蠍座の運勢は一位だろうなと思っています、有島みこです。
最近はいろいろな本をかじるように少しずつ並行して読んでいます。DMMブックスのセールでまた本を買ってしまったので、積読が溜まっていく一方です。澁澤龍彦の最初の妻としても有名な矢川澄子の本が再刊された記念にと、『兎とよばれた女』を買いました。大江健三郎の『洪水はわが魂におよび』も一緒に購入したのですが、かなり骨太なので読み切るまでには時間がかかりそうです。最近はしっかりしたものを腰を据えて読む、というスタイルが多くなってきました。
大学では今年度は主に詩歌を勉強しています。授業も、批評論や論理学など、言葉そのものの構築について学ぶものを多く取りました。好き²さんは詩や歌集は読みますか？おすすめの詩人や歌人がいたら教えてもらいたいです。
電車で人間を意識してしまって気疲れすることは私も多いので共感しました。普段はイヤホンでシャットアウトするのですが、それを忘れると酷いことになります。神聖かまってちゃんを爆音で聴きながら電車に乗るのが好きです。ときどき、何度も聴いている曲なのに泣きそうになってしまうのが難点です。決まって同じところでうるっときてしまいます。
クロミちゃん柄のペンケース、いいですね。私はサンリオのキャラクターの中ではマイメロディが好きです。総選挙もマイメロに投票します。マイメロはかわいいなりをして傲岸不遜なところが好きです。今使っているペンケースがかなり味気ないものなので、私も買い替えてみようかな、なんて思いました。
朝夕の寒暖差が激しいので、お身体に気をつけてください。
お返事お待ちしています。
交換日記④ 唐揚げ定食
有島みこさんへ
机に本やら教材やらが積み上がっており、どうにかしなきゃなーと思っています、好き²です。ぜひぜひ、直接お会いできる機会があればと思います！
休みの日に久しぶりに外食をしました。唐揚げがめちゃくちゃでかい、唐揚げ定食を食べました。
最近観たもの、読んだものは『ゲド戦記』、鈴木謙介『ウェブ社会のゆくえ』、舞城王太郎『されど私の可愛い檸檬』、森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』、という感じです。
やるべきこと、やりたいこと、締め切り、ごちゃごちゃになって集中もできてなくて、思うように身体が動いてくれません。ずいぶん打たれ弱くなってしまいました。思うように身体が動かないなんて書きましたが、結局は私の怠慢です。まちがいなく私の怠慢でした。電車に乗っています。大抵は眠い状態で電車に乗るのですが、今日はあまり眠気がなく、そのためにいつも以上に人間を意識してしまいます。今すぐ帰りたい。
多分もう少し頑張りたいという欲が出てきているだけなんですけどね。プレイリストをつくるのもいいかもです。気分転換に新しいペンポーチを買いました。クロミが好きなのでクロミ柄のペンポーチです。
