交換日記

好き² と 有島みこ の交換日記です。

交換日記③ 雨の日

好き²さんへ

 

こんにちは、有島みこです。

前回は短歌を褒めてくださってありがとうございました。うれしくて少しくすぐったいような気持ちになりました。

改めて、宜しくお願いします。

 

私の高校は文芸部があまり盛んではなかったので、高校生から集まって小説が書ける環境にあるというのは羨ましいです。私も東京に住んでいるので、機会があったら是非直接会ってお話してみたいです。

私は作家なら小川洋子とが、詩人ならR・D・レインランボーが、食べ物ならパフェが好きです。大学の一限と有川浩と夕方とレアチーズが苦手です。最近は家で何をしたらいいのか分からず呆然としてしまうのが悩みです。アコースティック・ギターを買うのもいいかもしれませんね。

 

ストロベリーショートケイクス』、私も映画は観ました。過食嘔吐のシークエンス、よかったです。同じところが気に入っていたので、共通項が見いだせて嬉しいです。

 

今日は千種創一という歌人の『千夜曳獏』を買って半分ほど読みました。

撃つ真似をしてるあなたは左利き、火と芽ぼれ、という誤変換

特にこれが気に入りました。音数は合っていないはずなのに、自然と口から出てしまったような自然な短歌で、その鮮やかな手つきに驚かされます。

独特の句またがりが生み出すリズム感が癖になります。漢字のひらきもとにかく徹底していて、やわらかい中に緊迫感を感じさせるつくりなので面白いです。

 

今日は雨だったので、ボズ・スキャッグス「We're All Alone」、蝶々P「About me」、椎名林檎群青日和」、倉橋ヨエコ「雨宿り」などを聴いていました。雨の日のためのプレイリストがあるので、私は結構雨の日が好きです。好き²さんにとって4月14日は憂鬱な日だったのかな、と思いながら過ごしました。

 

それでは今日はここで。お返事お待ちしています。

 

交換日記② 自己紹介

有島みこさんへ


こちらこそ、はじめまして。好き²です。有島さんのことを知ったのは、

あいみょんのみょんって何?」と聞かれても、私は愛の意味も知らない

という短歌がきっかけだったと思います。粘菌歌会さんで紹介されている短歌の中で印象に残っているものの一つで、いいな、と思っていました。

そうですね、やりとりするのははじめてですね。声をかけてくださって本当にありがとうございました。とてもとてもうれしかったです、よろしくおねがいします!

私も自己紹介をしたいと思います。17歳です。東京で高校三年生をやっています。軽音楽部でドラムを叩いたり、文芸部で小説を書いたりしています。家だとアコギを弾いて歌ったり、本を読んだりします。大森靖子がすき、トマトがきらい、江戸川乱歩がすき、水泳の授業がきらい、舞城王太郎がすき、雨の日がきらい、チョコレートがすき、自分の爪の形がきらい、ローストビーフがすき、です。

山戸結希だと、『溺れるナイフ』は観たことがあります。私もエヴァ好きです。

映画は今まであまり観なかったのですが、去年の終わりぐらいから観るようになりました。なので観ている映画の数はまだまだ少ないです。原作は未読ですが、『ストロベリーショートケイクス』が好きです。四人の女性の恋愛や仕事、すれ違いの暮らしの話なのですが、心のうちを叫びながらトイレで嘔吐するシーンが良くて。

鈴木謙介『ウェブ社会のゆくえ』の第一章を読みました。ポケモンGOインスタ映えスポットのことなどを考えながら。明らかに記念撮影をするような場所ではないところにも撮影スポットができているのを不自然に思っていました。また後で続きを読みます。

ハヌマーンの「トラベルプランナー」「アナーキー・イン・ザ・1K」「バクのコックさん」などを聴いて過ごしました。

交換日記① 自己紹介

好き²さんへ

 

 

改めて、はじめまして。有島みこです。

「交換日記がしたい」というツイートを見て、以前から好き²さんの文章に惹かれていたので、お声がけさせていただきました。交換日記や往復書簡のようなものを以前からやってみたかったので、すごくわくわくしています。

お互いTwitterとnoteで相互になって少ししますが、直接やりとりをするのは初めてだと思うので、自己紹介から始めます。

 

私は、日本大学芸術学部で文芸の勉強をしている大学二年生です。

文学(小説・現代詩歌)と哲学と批評に興味があります。尊敬する人は、編集者の二階堂奥歯です。幻想文学と『新世紀エヴァンゲリオン』というアニメがとても好きです。京都大学の非公認インカレサークルである「サークルクラッシュ同好会」と、江古田を中心に活動する「クレプスカ」という詩会に所属しています。趣味は音楽と映画を鑑賞することで、特に山戸結希という映画監督の作品が好きです。

 

今日は、グザヴィエ・ドラン監督の『たかが世界の終わり』という映画を観たあとでこれを書いています。カンヌ国際映画祭でグランプリを獲った、カナダとフランスの映画です。余命僅かの性的マイノリティの劇作家が帰省をするという話です。「たかが世界の終わり」というタイトルは悲愴的なあきらめが漂ういい言葉だと感じます。最初の詩もよかった。会話が中心で、物悲しい雰囲気の、画が美しい、私の気に入る映画でした。好き²さんは映画はお好きですか?面白かったものがあったらぜひ教えてください。

これを書き終わったら、岩倉文也という詩人の『終わりつづけるぼくらのための』というショートショート集の続きを読みます。今のところ、どれも詩のような風合いですが、これがどう小説になっていくのかが楽しみです。

なんだか終わってばかりですね。終わる、ということは、始まる、ということと同義ですから、この交換日記にはふさわしい言葉かもしれません。これからよろしくお願いします。

 

それでは、今日はここで筆を置かせていただきます。お返事お待ちしています。